「リア!!」


エリカが私の名を呼ぶ。


部屋を出て、
マリア様がいらっしゃるための
おもてなしパーティのセッティングをする。


「リア今日はどんな日かわかる?
ディナーパーティの日よ!
楽しみね!」


エリカはいつになく興奮していた。


パーティと言っても
所詮服装はこのままメイド服のまま。



あくまで私たちはおもてなしをする立場。



何が楽しみなのか、
私にはさっぱりだった。



「つまらなさそうな顔だね、リア」



「シオン様!!
どうしてここへ?
まだ準備は…」



いつもこの王子は突然現れる。
でもエリカは私以上に驚いているみたいだった。