「僕は君の生きる意味になる。
君を死なせはしない。」


訳が分からなかった。


私の家族を殺しておいて
何故私自身は違うのか。



でも、今の私には
それを問うことは出来なかった。





「無理です。
貴方を信じることは出来ません。」


今の私は誰かに守ってもらうような
人間ではない。

そんな資格はない。

だって私はオヒメサマではないのだから。



「君は…何てオヒメサマなんだ。」



そう言って微笑んだ王子の笑顔は
王子が嫌いな私でも見とれるほど綺麗だった。