『は?マジで?ってなんでそっち行っちゃダメなんだよ?』




「えー、ナイショ。教えなーい」





あたし、小柳美結。




高校1年生。





そして、この電話の話し相手は芹沢昴。




あたしと同じ高校1年生で彼氏。






今、あたしたちは遠距離中。




理由は、昴がバスケの強豪校にスカウトされたから。





『なぁ、美結……教えろよ』





耳元で囁くように言われてドキッとする。





「や、ヤダ!ていうか、その言い方やめてよっ!」





『は?いいじゃん。どんな言い方でも』





そしてこんな言い方を天然でしてしまうから困る。