「へっ!?」 「あ、ごめん、虫取ろうとしたら掴んじゃった」 「ごっ、ごめんなさいっ!」 そう言って咄嗟に引っ込めた。 「大丈夫……よし、取れた」 その声が聞こえて、あたしはホッと一息つく。 よかった……。 虫なんて嫌いだ。 そう思いながら離れようとすると、キュッと軽く抱きしめられた。 「あ、あの……東雲くん、」 「……………てほしい、」 え? 今なんて言ったのかな? 小さなつぶやき声で聞こえなかった。 「えと……あの、その」 「深町さん、もうちょっとこのままでもいい?」