「はい、お疲れ様でした!」
軽くお辞儀をしてから顔を上げる
近くには白石先輩が居て、不覚にも見詰めてしまう
視線に気付いたのか、チラッと此方を見てから私の方へ近付いて来る
な、なんだ…?!
いつもはそのままそっぽを向いて行ってしまうのに、今日は近付いて来る白石先輩を見てはおどおどと焦る
「お疲れ様」
そう一言だけ言って更衣室に消える白石先輩
こんなの、反則だ。
顔をぶわっと真っ赤にさせながら今言われた言葉が頭の中を駆け巡る
お疲れ様。
たったそれだけでも、私にとっては凄く嬉しくて、白石先輩に近付けた第一歩なんだ
