お母さんは、直人の優しさに凄く
感激してた。

多分、出産や産後を気遣ってくれての事
うちの旦那様は、優しくて、強くて
頼もしい。素敵なパパになりそう!


臨月に入り、ますます、直人からの
電話が増える。
ちゃんと仕事してるのかなぁ?

心配で、秘書の高井さんに聞いてみた。
たくさんの仕事を完璧にこなしてるって
むしろ、たまには、サボって欲しい位だって。笑ってた。

いつその時を迎えても良いように、
お産セットや必要なものは、
バックに入れてある。

お洗濯日和のお空。
ベランダに出て、
洗い立ての直人のシャツを干す。
こんな時、幸せって感じるんだ。

「良し、終わり!軽くランチして、
午後には、検診。」

キッチンに立って、お鍋にお出汁を、
「あれ…。何だろう?お腹が?あれ?」
トイレに行ってみた。
「おしるし…。」出血。

落ち着いて、「ふう〜。深呼吸。」
お母さんは、仕事中だから…。
直人ママ!
「ママ〜!おしるしが…。」
「葵ちゃん?大丈夫よ。今、行くから
楽な姿勢で待っててね。」


時計の針とにらめっこ。

「ママ〜。」「さあ、病院へは連絡したから、いきましょ!」

ゆっくり立ち上がり、病院へ。
診察をして

そのまま分娩室へ。

どうやら、すでに、赤ちゃんが下がってきてしまっているよう。

「大丈夫ですよ。安心して、お産がんばりましょう。」にっこり笑って看護師さん。