直人の実家に遊びに来ていた。
「お義母さん?あの〜」
「駄目!お義母さんやめて、ママって呼んで?」にっこり。
「は〜い。ママ?」
「なに?葵ちゃん、あ〜いいわ〜。」
本当可愛らしいママ。
ベビー服のブランドを手掛ける何と
有名なデザイナーのママ。
なんでも…直人に着せたい服が無いって
自分で作っちゃえ〜!なんて勢いで
もともとセンスのあるママ、
お義父さんにお願いして会社立ち上げちゃった。そしたら、大成功!
機能もデザインもとっても良い。
お腹の子にと、デザイン画を見ていてのだ。

「これなんか、色も淡いから、性別関係なく着れそうですね。」
「だつたら、ここに、取り外し可能な
リボンなんてどう?男の子なら外して
女の子ならこんな感じで付ける。」

「可愛い〜!や〜ん!」
「ふふふ。たのし〜!」
ママと一緒にいると、ハッピーな気分になれる。
スマホが鳴った。
タップして、「もし?」「今どこ?」
携帯を奪い、ママ!
「直?今は、葵ちゃんは、私のよ!」
「ふざけんな⁉︎ 葵…。代われよ!」
葵ちゃん?
「直人?どうしたの?お仕事は?」
「今、出先なんだ。今日、早く帰れるからさ。」
「本当‼︎ 待ってるね。早く帰ってきてね
大〜好きよ。直人…。うん…。ちゅ。」

ママが居るのに…。恥ずかしすぎる。

「あら〜。良いもの見ちゃった!」
お土産を頂き、坂口家の運転手さんの車でマンションに帰った。


「美味しいご飯作っちゃえ〜!」

俺は、そっとドアが開けてリビングへ

トントンと野菜を切る音。
いい匂い。

「葵…。」「あっ、お帰りなさい。気がつかなかった。」
「体調は?」「大丈夫よ。順調!」
お腹を撫でながら、甘いkiss。
「葵に、報告。葵のお母さんの住む家
用意したから。」
一馬から法的なアドバイスもらって
話しを進めていた。

「えっ?何?」
「あの家を取り壊して、もともと借地だしいずれ返さないとだろ?で、
ここから、10分くらいの所に
マンション用意したから。お母さんの仕事先へもアクセス良いし。どう?」
「いいの?お金…。」「俺は、葵のお母さんを自分のお母さんと一緒だと思ってる。だから、親孝行だ。お母さんには
納得してもらってるから。それに、
一部は、一馬が出してくれるんだ。
俺にとっても、一馬にとっても
お母さんだからさ。

抱きついて、「ありがとう。直人。」
涙が溢れて止まらない。
「泣き顔葵…。赤ちゃん、びっくりするからなぁ?」「う…ん。ありがとう。」