女たらしの彼と初恋の私



「あ…は、はいっ!」

無駄に声が大きくなる。

「えーと…8時…20分です」

「…やべ」

男の人は小さく呟いた。

「ち、遅刻しますよ?!なんで歩いてるんですか!」

「…時計見てかなったんだよ…」

時計ぐらい見るだろ、普通。

「とにかく、急ごう」

あなたのせいで私も遅刻しそうなのですが!
…私も寝坊したけど。