真尋がうつむきながら、淋しそうに
呟いた。

「そんな事ない、真尋もニコも
 好きだよ?!」

凉歌が焦って言うと、

「じゃあお願いがあるんだけど。」

ニコが突然小さな声で言った。

「陽菜たちを見張ってくれない?
 正直、二人だけだと情報もあんまり
 入って来ないし、凉歌なら怪しまれずに
 情報を手に入れられるでしょ?
 要するに、陽菜たちのスパイを
 してほしい訳。」

凉歌は、こういうのが一番苦手だった。

裏で愚痴を言うならまだしも、裏切る
みたいで、本当に嫌いだった。

しかし、目の前にあるニコの顔は
怖かった。

仕方なく凉歌は、