「昼休み、水ふっかけられた人」
あ、あー!!
思い出しました。
「って!なんで知ってるの!?」
「なんでって、見てたし」
「えっ!」
見られていたことに恥ずかしくて、
俯いてしまう。
「つか、お前その格好なに?
笑わせようとしてんの?」
あ、ばれた?
「ばれた?じゃねぇよ。丸分かりだろ」
「え?なんで聞こえるの!?」
心の中で言ったはずじゃ……!!
「それも丸聞こえ。」
「あ、はい」
「傘ないんだろ?入れよ」
「え!な、何言ってるんですか!
もしかして変態!?痴漢!?やだ、やだ!」
何言ってんのこの人!
出会って間もない私と
そ、その……いわゆる相合傘!?
ありえない!
「何言ってんだよ。俺を変態扱いするなよ。
お前みたいな色気のない奴、誰が
手ぇ出すよ。文句あるかよ?」
「そっ、そうだよね!っておい!
私は色気無いんですか!!」
ちょっと腹立たしいけど、
まぁ、助かった……!
「お邪魔します……」
抵抗はしていたものの、やっぱり
ビニール袋を頭に被せるって、
変人に思われるよね!
これからの学校生活、変人扱いされるのを
防いでくれたんだと思うしかない!
………私って単純…。

