さて。私も帰りますか!
そしてバッグの中をあさる。
…………。
………………。
あ、あれ?
「ちょっと待ってよ!傘!……は?
無い!無い!朝入れてきたはずなのに!」
傘がない!どうしよう……
こんなにも雨降ってるのに……!
仕方ない。
ビニール袋でしのごう………
私は職員室からビニール袋をもらい、
人の目を気にしながらビニール袋を
頭に取り付けた。
そして、雨が少し収まったのを見計らって
昇降口を出ようとしたとき……!
「あ、あれ?お前昼休みの?」
目の前から、傘をさした男子生徒が
誰かに向かって言葉をかけた。
私は気にせず走り出す。
「ちょっと待てよ。お前だよ」
「……んえ!?」
男子生徒が話しかけていたのは、私でした!
手首を掴まれて、わかった。
「ちょっと待って、え?」
私の思考はついていけず、
頭の中で「え?」が繰り返す。
「あんた、昼休みに滉輝たちと水遊び
してたあの2人組だろ?」
ニヤニヤしながら私に問いかけてくる。
「ん、え?あ、は、い?」
訳がわからず、適当に返す。

