どれくらいたっただろうか。
「速水。おい速水!」
「ふ、……ふぇ!?」
先生の大きな声に目が覚めた。
ん……?やっば!!!
授業中寝てしまった……!
周りの生徒がクスクス笑っている。
やらかしてしまったぁ〜!!!
ちょうど、授業が終わるところだったらしい。
もう、恥ずかしいよー!!
心拍数が上がる中、澪ちゃんが
こちらに向かってきた。
「今日の先生、面白かったのに」
なんてニヤニヤ笑って、
澪ちゃんだってどうせ笑ってたくせにー!!
すると澪ちゃん。
「今日は彼氏と放課後デートなんだ〜♪」
と、ご機嫌よ様子。
そうですか〜。どうせ私には彼氏なんて
縁がないですよーだ!って思いを含めて
頬を膨らましてみると、
外に視界がいった。
「でも、今日は雨だよ?」
「うん。だから映画観るの!」
なんて、幸せそうなんだろう。
「じゃ、僕は先に帰るから!ばいばい!」
と言って、澪ちゃんは帰ってしまった。
「ちょっと〜!…置いてかないでよ〜」
と言う、私の声も聞かずに……。

