きっと、何年経っても忘れない。
幕末で過ごした美しい日々を。
そして、この町に来るたび思うのだろう。
共に戦った仲間のことを。
山崎が、生まれ変わってこちらに来たのか、はたまた、かつての少女のように時空を超えてこちらに来たのか。
本当のところを、花織はまだ知らない。
一人で帰ってきたけれど、これからはもう一人じゃない。
この手を引いてくれる、
ただ一つの大きな背中を信じて、
そして、幕末を生きたみんなの想いを噛み締めながら
これから私は未来へすすんでいこうと思う。
繋いだ手の温もりを、二度と離さぬように。
巡り会えた奇跡をなくさないように。
花のかおりが微かにする幕末の京で、私はあなたに恋をして、
花のかおりが微かにする平成の京都で、私はあなたと恋をするーーーーーー。