「篠原侑也です。今日からこの学校に転校してきました。・・・」
最初は、何かの間違えかと思った。いや、思いたかった。

「マコト、さっきの何?」
「えっ?なんだろーねww」
「マコト、私たちには何でも話すって約束でしょ?」
「う、うん。」
そう、篠原侑也、あいつは、私が彼氏をつくらなく、いや、つくれなくなった一番の理由。
なんで今頃になって、戻ってくんの?
いきなり、いなくなったくせに・・・。

「話してくれる?」
「うん、全部話すよ。」
「うん。」
篠原侑也、侑也は、私の初恋の相手だったんだ。
優しくて、面白くて、いつも一緒にいた。ほんとに楽しかった。
だから、私は、侑也のことが好きになったんだ。
でもね、侑也はいきなり私の前からいなくなったんだ。
理由は、親の離婚だった。仕方なかったかもしれない。
でもね、一言言ってくれてもよかったんじゃないの?って、思った。
言ってくれたら、私は、侑也に気持ちを伝えることができたから。
「そんなことあったなんて知らなかった。今まで気づいてあげらんなくてごめん。」
「なんでーw言ってなかったもん、知らなくてとーぜんじゃんw」
「そうだったんだ。」
「くらい!くらいぞー!!w」
「無理しなくていいよ。」
「そーだよ、マコトが一番つらかったんだから。」
「つらいことなんて何にもないよ??」
『えっ??なんで?』
「だって、アッキーも、りんも一緒にいてくれたじゃんww」
「マコトあんたって子は、ほんとに・・・泣」
だってそーじゃんwアッキーとりんがいんかったら、私、いつまでも侑也のこと引きずってたと思うから。

「ありがとね!」
「マーコートー!泣」
「これからも、ずーと一緒にいるからね!!」
「おう!!」
そんな会話をしてた。
ただ、会話してた。
なのに、どうして?

「マコト。」
ただ、そう名前を呼ばれた。

私は、振り向いて
「久しぶり。侑也。」
っと、返事をしたんだ。