ガラッ



不意に保健室のドアが開き、誰かが入ってきた



保健の先生か



「あら、天野さん、起きたみたいね。

今から体育祭の閉会式だから、行けたら行きなさい。


それと高野くん、ずっと天野さんを見ていてくれて、ありがとうね」



最後のリレーが終わった後は、昼食をとり、1時間の休憩


そして演劇部とダンス部の発表がある



そして今から閉会式ってわけか




……てか!



「優…ずっとここにいたのか?」



「……おう」



恥ずかしそうに顔を逸らす優



その姿がなんだか可愛らしく思えた



「ありがとな」




優はチラッと少し微笑んだ私を見て「別に…」と呟いた




「…それで、天野さんは閉会式でれそう?」




「はい、まぁ」



出れるか出れないかじゃなくて、出たい



私はゆっくり足を下ろし、立ち上がった




「じゃ行きましょうか」



先生と優に支えられ、私は校庭へ出た