「凛!いつまで寝てるの!?
遅刻するよー!」



今日から私は花の高校生になる


下から聞こえたお母さんの声に「はーい」と返し、ベットから出る




部屋に置いた鏡に映ったのは、黒髪を短く切った私



側から見たら男の子かもしれないけど、私はこの髪型が気に入っている



だって楽だし?いろいろと。



私は桜ヶ丘高校の制服に身を包み、下へ降りる



「おー、凛、おはよう」



そう言うのは私のお父さん、天野大志だ


もう少しで40歳になるとは思えないほどの若々しさだ

「ほら凛、早くしないと遅刻するわよ?」


そう言って私を急かすのは、綺麗な黒髪を後ろで一本に縛ったお母さん、天野杏樹



二人とも私の自慢の両親だ



「あー、腹減った」


「凛!そんな口のききかたしちゃだめって言ってるでしょ!?」




お母さんの言葉を無視して私はトーストにジャムをぬる



そんなこと言われたってもう慣れちゃったんだからしょうがなくね?