管野side


12月14日の夜11時。
寝ている時に、電話が入った。

まさか事件か何かで呼び出しがかかったかと思って、俺は飛び起きた。


──が、携帯の画面を見るとそこには慶太の名前。


(なんだ慶太か。)


俺は電話に出た。


管野「おう、どうした。」


慶太「兄さん、ごめん。迎えに来て。」


管野「ん?どうした?」


慶太「今、俺含めて5人で集まっててカラオケにいる。うち2人は祐希と拓也であとの2人は祐希の紹介で今日知り合った女の子なんだけど……。」


管野「…で、その女の子の2人が未成年だったからどうしても始発で帰らせるわけにはいかない…っていうところか。」


慶太「そう言う事。ごめん。寝てただろうけど、いい?」


管野「仕方ないな。もう今度からはこんなことには付き合わないからな。今どこだ?」


慶太「兄さんの元カノの友達がこの前まで働いていたところだよ。」


管野「…は?お前らそんな遠くまで行ってたのか……わかった。30分ぐらい待ってろ。」


電話を切った瞬間ため息が漏れた。

折角寝てたのに、お陰で睡眠時間が少し潰れてしまった。

全員送り届けたら、直ぐに帰ると思って、普段はつけているコンタクトはせずに、眼鏡をかけて家を出た。



30分ぐらいして、やっと隣町のカラオケボックスについた。


それから、俺はまた慶太に電話をして部屋番号を聞いて、その部屋に入る。


俺は、部屋に入ってすぐに3人を叱った。

が、自分達から誘っていないと言うもんだから、また驚いた。


だが、私です、と言う女のほうを見ると、いかにも遊んでそうな女の子だったので、それも少し納得。

一応、その女の子にもやんわりと注意をしておいた。

それから、慶太は2人の女の子に俺の紹介をはじめた。

正直、もうその2人と関わることは無いと思っていたから、紹介なんてどうでも良かった。



すると──。

ユリア「管野……さん…?」




凄く驚いた。


管野「……あ…」


思わず声が漏れた。


慶太「兄さん…?」


管野「あ、いや、何でもない。」


俺は、勢いでごまかした。