「おはよっ!姫菜!」

私が学校へ向って歩いていると、後ろから肩を叩かれたので振り返ってみると結花がいた。

「おはよー」
「そういえば姫菜さぁー」
「何だい」
「かっこいい人見つけたー?」

結花がニヤニヤしながら聞いてきた。
昨日の記憶なんてないし、どんな人が同じクラスなのかも知らない。

「とくにー」

と、適当に返しておいた。

「あんたさぁ、まだ翔くんの事好きなの?」
「…別に」

翔くんとは、私の幼なじみだ。…1年前に事故で死んだけど。
私は翔くんのことが大好きだった。いつか告白しようって思ってた。だから本当に後悔している。

結花の言うとおり。私はまだ翔くんの事が好きだ。