「私どうしちゃったんだろ?」

私は笑いながら結花を見た。
結花は呆れた顔で言った。

「姫菜、最近物忘れ多かったけどいくらなんでもそれはないわー」
「あはは、ごめん」
「まぁいっか、帰ろ帰ろ」

結花はバックを持って歩き出した。

私の家は学校から近くて電車には乗らないので、結花とはすぐに別れた。

それにしても何でこんなに記憶がないのかな?

「ただいまー」

 夕飯の匂いがした。

「おかえりー!入学式どうだった?」
「んー。よかったよー!結花とも同じクラスだったしー」

まさか全く覚えてないなんて言えないので、適当に答えてから自分の部屋に向かった。