☆俺様のめがね姫☆









「ちょ、ちょ待て!」

食べかけのサンドイッチを持つ俺の言葉なんか無視して

亮は俺の腕を掴んで教室を出て行った。








「~♪有沢さんってどんな子?」

「は?―…メガネに三つ編み?」

「まぢかよお!
超がり勉そ―じゃん!」



ハイハイハイハイ。

亮は一々うるさいなあ。




「きゃあ!敦陽くん!」

「こっち向いてえ♪」



廊下を歩くだけでコレ。

慣れたケド…
うっせ―わあ。

何で女って
あんなにすぐ騒ぐ生き物なんだろ。





「んじゃあまずここからあ♪」



立ち止まったトコは、2年A組。



「あ、敦陽だあ!
ど―したのお?」

そう言って寄ってきたのは
水口 枝音―ミズグチシオン―





女友達でも、結構仲がいいほう。





「よう枝音。有沢紅憂ってこのクラス?」

「え!?」




尋ねただけなのに
枝音はめちゃくちゃ驚いていた。