両想いの片思い

時間は流れて4時40分私達は合わせのある音楽室へと向かう…

そこには既に譜面台を並べた男子がスタンバイしていて女性パートが来るのをまだかと待っている感じだった
そこにはもちろん陽の姿もあり、私は嬉しくて緩んでしまう頬を一度つねり平静を装っていると…

『菜々ァ〜♪顔がにやけてますよぉ
ー♪』

『ふえっ!?そそそっそんな事ないよ』

流石優姫乃と言っていいほどやはり優姫乃は私を見ている…(汗)
必死に抑える私の努力も半分は無駄なようだ。
そんなことを考えながらチラリと陽の並ぶ左側を見る
陽は同じパートの人とじゃれ合いながら先生が来るのを待っていた。
そんな姿さえ愛おしいと思えるほどやはり私は彼に惚れているのだと確認させられる
そんな彼を眺めていたら彼が私に気づきニコッと笑った

『っ…////』

反則だ…そんな笑顔で見られたら嬉しいに決まってる…
今すぐ先生が来ないことを願いながら私は高鳴る胸を抑えて今を過ごしているのだった