寒い〜。
冬の冷たい風が顔に当たって、
私はマフラーを締め直した。
図書館へ行く道は、今日も重たい。

私は、川島ゆい。25歳。
12月にリストラされたばかりの、プー太郎。
どうしたら良いか分からずに、
図書館に通う毎日。

ふうっと、ため息をついて、扉を開けた。
資格取得の本、ビジネスの本、パラパラめくるけど、
どれも、ヒットしないんだなぁ。

自信が持てない自分。
二階に行くと、自己啓発なんかの本があって、元気になるかもって思う。

「こうやって私は成功した。」本の見出しを読んで、なんだかなぁ。
「自分に自信を取り戻す方法」
これは、と思って手を伸ばしたら、
上から本がドサッ‼

痛い〜。
床に数冊、本が落ちてしまった。
その中の一冊が目に入った。
「ドリームノート⁉」

パラパラっと、本を開くと。
「あなたの夢が叶います。あなただけのドリームノートを作るだけで、OK。」

へぇー、ノートを作るだけで?
これなら、簡単そう、
夢か、私の夢ね。
そう、忘れてた。
夢を見ること‼

「ドリームノート」
本を抱えると、早速、カウンターに歩き出した。