季節は変わり、春がきた。


中学校生活3年目…


今日から3年生になる私は、次にくる新1年生を初々しく思えた。

「また、かのと同じクラスになりたいなぁ~」

「私もそれ、思う!ゆなのと1年生しかなってないもんねー」

かのは1年生の時仲良くなって、私の相談相手だ。


そんな、かのも好きな人がいる。


「ハーイ!教室入れー」

と先生の声が、廊下に響く。


「あっ、来た。バイバイ」
「ゆなのバイバイ」

「みんな、久しぶりですね。それでは、クラス発表をしていきます」


みんながわざつく。
私もその一人だ。


「青田…4組」

「やばいね、ドキドキする」
「やばぁーい(笑)」

「谷山ゆなの…」
私だ。
「2組」


誰がいるんだろう…


「移動してー」


「ゆなの、2組?なの違う」


「かの何組?」
「5組」
「えー、最悪…」



「早く移動しなさいっ」

「先生!なんで、かのとクラスが違うの?!」

「知らないわよぉ!私決めてないもの」

「えーー」

「入れー!」
「げっ、桜川だ」
「先生ってつけなさい!」



「はぃ、席につけぇー」

先生の言葉とともにみんな席につき始める。

「今からは…」


私は先生の話なんて耳に入ってこなかった。
あっ、一緒のクラスなったことある。ない。と心の中で呟いていた。



みんなが席を立ち背の順にならんでる。

「ゆいか!ゆいかは背が小さいから一番前ね」


「はいはい」


「いくぞーー」
と先生のかけ声と共に一斉に歩き出す私たち。


体育館の中に入った私たちは腰を下ろす。

「校長の話なげー」

と、後ろから聞こえる。


校長の話が終わり教室に帰った。
担任の先生も決まった。



次の日、いつも通り学校へ行き、また一日が始まる。


「はい、まず自己紹介から。私は2組の担任になった楊田勝利(やなぎだまさとし)です。これからよろしく」


「よろしくおねがいしまーす」

「じゃあ、班を決めましょう」

私が好きな松坂くんともなれた。

ウキウキして、心が弾んでいた。

「じゃあ、帰りましょうか」
みんな「さよなら」を言うのに私は先生と目があって、先生に呼ばれた。


「すいませんが、この荷物職員室までいいですか」
ハイと答えるしかないので「はい」と答えた。



「おっもぉ!!」
よろけながら荷物を運んでたら


「谷山!俺も手伝おうか」
そう言って走ってきたのは、松坂くん。

より、心が踊った。
「ありがと…」



「これ、体育祭のやつってよ」
「えー、そーなの?」



職員室は、いつも暖かい。 



「いーなー、いつも暖かい」
「俺もそれ思う」



笑った松坂くんの顔はとてもかわいらしかった。

「んぢゃ、ばいばーい」
松坂くんは走りながら帰って行った。


「ただいまー」
「おかえり」

机の上にはオムライスが置いてあった。
オムライスを食べ、お風呂に入り、布団の中で眠りにつく。



もう寝よう。

私は、深い眠りについた。