私がいつから勝を好きだったかは分からないけれど、

その出来事がきっかけなのは確かだ。

私と勝は同じクラス。隣の席。

勝は入学当初は女子5〜6人が周りにいて、私と紗希はファンクラブでも出来るんじゃないかと噂していたがそれも最初のうちだけで。

「ごめん。恋愛には興味ないから。」
勝がそう言って1人の女子の告白を断ると、勝にまとわりついていた女子はどんどん叶わない勝への恋を諦めて他の彼氏を作っていった。

そして、隣の席同士の私たちは自然と話す回数も増えて。

いつの間にか、勝の事を友達としてじゃなくて、好き人として見るようになっていた。

そして、私たちの学校は中高一貫校でクラス替えも席替えもないから6年間ずっと勝と笑って過ごせると思っていた。