夜になっても、兄貴から『選抜に勝って甲子園に行ける!』という喜びの電話はなかった。 いつもなら、電話を兄貴が俺に一番にかけてきてくれるのに。 不審に思って、俺からかけようと電話の前に立った時だった。 玄関のドアが開き、兄貴の父さんが慌てた様子で入ってきた。 瞳には涙をためている。 嫌な予感がした。