楽しくて明るいギターの音色が、今日はなぜだか寂しい。 「……どうすれば、湊くんのこと励ましてやれるんだろう」 きっと、湊くんは野球が大好きな自分を封じ込めてるんだ。 心の中に。ずっと。 『野球の天才』だなんて言われて、プレッシャーだったよね。 大好きなことをもっと、自由にやりたいよね。 「……よし!」 私はノートをカバンから取り出すと、ペンで歌詞を書き始めた。 湊くんに届けたい。 私の作った、応援歌を。