投げられるボールを思いきり打つと、そのボールは遠く遠く飛んでいった。 「すっげー!さすが、『野球の天才』!!」 俺をからかいに来た裕也が俺の打ったボールを眺めながら言う。 「裕也。その異名出すなよ」 睨んでみせると、裕也が「おお。こわっ」と腕をさする。 まったく、こいつは。