透先輩は返す言葉に困ったように髪をかいた。 「……好きっていうか。まあでも、俺は告白するつもりなんてないし、今の片瀬にはお前が必要だから。しっかり支えてやれよ」 当たり前だ。 たとえ、記憶を失っても、 俺は何度でも雫を好きになってみせる。 神様がどんな困難を与えようと、雫を好きで居続けるから――。