私はゆっくり首を横に振る。 「分かんない……。手術室に入ったまま、出てこないの……」 「……そうか。」 重たい沈黙が私たちの間を流れる。 そのときだった。 「野球部の皆さんですか?」 突然聞こえた声に顔をあげると、涙を流している男の人と女の人が立っていた。 「はい。そうです。」 「……湊の両親です。」 女の人が頭を下げた。 この人が、湊くんのお母さん……そして、詠斗の……。