「雫……好きだよ」


「私もす……」


私の言葉は湊くんの唇によって塞がれた。


全身に電流が走ったような感覚。


私……湊くんとキスしてるんだ。


唇がゆっくりと離れると、湊くんがじっと私を見つめた。


なんだか恥ずかしくて、目線をそらしてしまう。


ふいに視界に入ったものに、私は「あ……あ……」と口をパクパクさせた。


「ん?どうした……って……げっ」


湊くんもそれに気づき、顔を真っ赤にさせる。


部室のドアから中をのぞく、野球部員の姿……。


ま、ま、まさか!!!


今のキス、見られてたのー!!!??