「竜。お前のしてることは、間違ってんだよ。俺は……」


「お前さ。俺に逆らってただで済むなんて思ってねえよな?」


竜はそう言って、携帯を取り出して画面をみせた。


そこには……隠し撮りをされたと思う雫の姿があった。


「雫っ……!!」


「お前を良いように扱う準備なんてできてんだよ。お前が俺に逆らったら、この女どうなるんだろうなー?」


俺が竜に逆らったら、雫が危険な目に遭う……。


「この女を売ってでも、俺に逆らって『野球してえ』なんて戯れ言いうつもりか?それとも、この女を守って俺の言いなりになるか?」


俺の使命は、何なんだ。


なあ。詠斗。お前ならどうする?




二つの大切なものを賭けられた俺は……























何を選べばいいんだ――。