「何言ってんだ?お前。」 竜の顔から、薄気味悪い笑みが消えた。 目付きが一気に変わる。 「やめようとか。そんなのゲームだろ?何熱くなってんだよ」 「……俺、本気で野球したいんだ。ずるなんてしたくねえ。俺にとって、野球は大切なものなんだよっ……」 「……は?バカだろ。お前っ……」 竜が腹を抱えて笑い出す。 集まっていた野球部員もクスクス笑ってやがる。 そうか。ここにいねえのか。 本気で野球してえやつは。