「お前には、幸せになる権利がある。……いや、義務だ。人は幸せになる義務があるんだよ。権利じゃない。」 「……私も幸せになれるかな」 「俺がお前を幸せにするよ」 その瞬間、雫が俺に抱きついてきた。 嗚咽をあげながら。 俺はその背中を優しく撫でた。 「……あいつも、きっと幸せになりたいんだよ」 「あいつって……信太?」 「そう。」 俺がうなずくと、雫がすこし笑った。