「落ち着けよ。誰だって相手の強いやつは知りたいだろ?……あ。そういや、お前の野球部、野球の天才がいるんだっけ?レフトのさ」 「湊くんには手を出さないでっ!!」 私は椅子から立ち上がると、近くにあった本を信太に投げた。 信太がそれを片手でキャッチする。 「雫の新しい恋人?なーんだ。詠斗詠斗って言ってるわりには、他の男と付き合ってんじゃん。」 その言葉が、私の胸に深く突き刺さった。 刃ものが胸に刺さったように息ができない。