『コツは?ねえのかよ』 『あるにはあるけど、そのコツはお前が見つけろ。ボールをしっかり見て、とらえて、打てっ……』 俺は頭の中でイメージし、バットを振った。 降り続く雨の粒を斬る。 「……雨の中でも練習できるじゃん」 ニッと笑って、もう一回やろうと構えたそのとき、 「湊くん!」 雫の声が聞こえた。