「猫?しかも雫が?」



「名取 雫」という名前を見て、佳祐が条件反射的にファイティングポーズをとる。



「大丈夫だよ、佳祐。紙だし」



「ああ、そっか」



それにしても、あの雫が猫を探してほしいだと?
一体、どういうことだろうか。



「フッ、さあ、どうする?ジロー」



まあ、どうするもこうするもこれは、直接雫に聞いてみるしか・・・



「ま、まさか、ジロー。受ける気なのか?」



佳祐は乗り気じゃないようだ。



「まあでも、これも困っているかもしれないし、とりあえず、雫に話だけでも聞いてみようぜ?」



俺達3人は、「やだやだー!!」と駄々をこねる佳祐を引きずって教室に戻った。