将来の職探しがスムーズになるかもしれないから、
部活を雑誌部にしてみた。

学生便覧にあったコメントに、
3号館10階の職員室のO先生を訪ねるようにとあった。


デザイン科の校舎は、
1号館。

デザイン科の先生方の職員室は、
2号館。

3号館は、情報系や、
工学系のあるビルにあって、

芸術学部には、
縁のない先生方の職員室だった!

エレベーターで、
10階の職員室に上がり、

「失礼します!」

職員室に入ると、
先生方の視線が集まる!?

工学部は、男子しかいないクラスもあるので、
女子が珍しいみたいだ!!
皆先生方は白衣を着ている!?

個性的な私服を着ている芸術学部とは、
全然雰囲気が違って、
白衣の下に背広とか着ているのか、
ネクタイしめた先生ばかり!?

広い職員室の中で、
学部ごとに机が何ブースかに並べられている!?

一体いくつ学部があるのだろう?

「どなたか、
お探しですか?」

近くの席の若い男性の先生が、
声をかけてきた。

「あの、雑誌部顧問のO先生は……。」

「O先生?
さあ……。
情報技術や、メカトには居ないな……。
雑誌部のO先生って、
知っています?」

若い先生は、
周りの先生に大声で聞いた。

「あ!!
教養学科の先生ですよ!
あちらのブースです!」
中程のに見える中年の先生が、
広い職員室の隅っこを
指し示した!

「ありがとうございます!」

一礼して、
私は、職員室の奥に進んだ。

O先生は、煙草を吸っていた。

私の学生時代は、
職員室で先生方は、
普通に煙草を吸う時代なので、
中学時代の水泳部顧問も、
よく吸っていた。

しばし、煙たいのを我慢しないといけない。

「あの……、O先生でいらっしゃいますか?」

「はい!
Oです!」

「雑誌部の……。」

「あぁ、そうです!
顧問です!」

O先生は、タバコの火を灰皿に押し付けて消した!

「もしかして、入部希望者?」

「あ、はい!」

「この部活、先輩は、皆卒業しちゃって、
まだ昨日他に一人来たばかりだけど、
あと少ししたら、
また今日も来るって言っていたから……。」

え!?
先輩たち居ないの!?

どうしよう!
誰も入部しなくて、
一人だったりしたら……。

「面白いじゃん!!
先生!」

男の声がすると、
ちょっとだけ太めな体型で、
眼鏡をかけてリュックをしょった男子が来た!

秋葉原に居そうな御仁だ!

「この人が昨日来たYくん!
入部するかね?」

「もちろん、
君も入部するよね?」

他に入部希望者がいたなら良いか♪

「ええ!!」

「じゃあ、この仮入部届けの書類書いて、
特に問題なければ、
そのまま入部届けになるから、
で良いか?」

「はい!」

私たちが仮入部届けを書いていたら、

「あの〜。
雑誌部の、O先生……。」
眼鏡の縁取りが太い女の娘が来た。

「入部希望者かい?」

「はい……。」

「俺ら入部希望者なんだ!」

「よろしく!」

「先輩方は、全員卒業しちゃって、
君たちだけなんだけど、
良いかね?」

「俺らの天下だぜ!!
面白くないか?」

Yくんは、
楽しそうに言った。

「はぁ……。」

彼女も仮入部届けを書き始めた。

「さっそく、仮入部届け書いてもらったら、
部室の使い方説明するから、来てくれる?」

「はい!
書けました!」

うちらは先生について、
エレベーターで、1階に降りた。

外に出るんだ……。

私が来た3号館のビルの入り口を背に、
図書館側出入口を出ると、

普通の生活道路を横切って、
図書館と守衛室がある。

裸の女性群のオブジェが飾られている噴水……。

趣味が悪い。

専門学校の理事長か誰かの趣味だろうか?

「ここの警備員さんに、
部員証を見せて、
鍵を借りるんだけど、
初めてだから、
今日は説明だけだね。
帰るまでに、
仮入部証作っておきます!
仮入部期間は、1週間で、
そのまま入部する場合は、
写真がいるから、
用意しておいて!」

「はい!」