汚れを知らない女神さま゚+.。◕ฺ



「…綺麗な髪、ですね…。」


いつの間にか私はゆっくりとその髪に触れていた。

一掴み掬って愛でるようにぼおっと眺める。
庵もこんな感じにサラサラなのかな。



「由依ちゃん?ちょっと離れよっか?
庵と仲良くしろよな?じゃ…「何だよ」


ガタ、と机が揺れて視界の端で影が動く。


「そんなにイチャつきてぇなら俺みたいな邪魔者は帰るわ。じゃあな。」


私と和樹を睨んでかばんを掴むとドアを大きな音で開けて外へ走っていった。

「ちょ、庵…っ!」


「庵…?」

「由依ちゃん!どうしたんだよ、いきなり!」


ガシッと肩を掴まれてぐらぐら揺らされる。


私、何てことしてしまったんだろう。


「ごめんなさい、何か魅入っちゃって…
私何してたんだろ…」


ふと我に返るとなんて事を、と後悔の波が押し寄せてくる。