「それでね〜!〜〜…」
教室のドアを開けると、感じる違和感。
「「……?」」
「おっはよ〜う、由・依・ちゃ・んっ」
私に声をかけてきたのは、昨日私たちを罵倒してきた女の子たち。
「…っは、また〝お得意の〟手のひら返し?」
かおりが馬鹿にしたように問いかける。
だけど、それをスルーして
「…昨日は、ごめんなさい。
私たち、1番最悪だったって由依ちゃんに言われて気づいた。
良かったらこんな私たちだけど、もう一回イジメとか無しで、仲良くしてくれないかな」
女の子たちは、急に頭を下げた。
まさか、こんなことを言ってくるなんて思ってなかった私たちは警戒して力を入れた肩をゆっくりと落とした。
「うん…!私も昨日分かったような口聞いちゃって本当にごめんね。」
「私も…みんなに由依のこと色々言ったりして、本当ごめん。」
〝また、前みたいに戻ろう〟
私は本当にバカだった。
頭を下げた女の子たちが笑ってるなんて気づきもしなかったから─。

