だけど、本当は明るくて一途で、何にでも一所懸命で。
「いじめられたり、嫌なとこもあったけど。」
それに勝るくらいの
「良いところだって、ある、じゃん…!」
だんだん目の前の女の子たちの顔が醜くなっていく。
でも、そんなの気にしない。
「私は…あなたたちみたいな、有利な方につく、すぐ手のひら返しするような!人たちが…いっちばん嫌い。
そんな奴らにかおりをどうにかしていい権利なんてない!」
「な、何なのよ!あんただって綺麗事言ってるだけじゃない!
そういう偽善者が!!西田と私たちを苦しめるのよ!」
綺麗事?偽善者?
そんなこと、好きなだけ言えばいい。
好きなだけ喚けばいい。
「私はっ、もう…っ!
誰かが泣くのは嫌なの!!!」
クラス中の視線を集めて、不格好だけどちゃんと立ち向かって。
「俺もそう思うけど?」
「いわ、たにくん…。」
「……とか言ってみたり」
ガタッッ、
岩谷くんの周りの男子が椅子から落ちる。
「おお、ナイス。」
「うっせ、お前アホかよ」
あれ?今真面目なシーンじゃないの?
「なんなのよ、あんたら…っ!
まじ死ねっ、てか潰す!」

