「私、トイレ行くからここでばいばい」
『優しい雄大』は信じてくれる。
「おぅ。また、帰りにな。」
「今日はかおりと帰る約束してたの。
明日じゃ…だめかな?」
かおりの家で見た雑誌に書いてあった、上目遣いで頼み込む。
こんなのが本当に効くとは思えな…
「…しょーがねえなあ。いいよ、今日だけ、な。」
嘘みたいだ、本当に効いた。
内心シメシメと思いながらトイレに、急ぐ。
カバンから絆創膏を出し、膝と肘。
…そして、さっきつけられたキスマークのある鎖骨に貼る。
大丈夫。おかしいところなんて、1つもない。
私はただの普通の中学生。
呪文のように唱えて教室に向かった。

