「ゆぅー、帰るぞ。」
かおりの話から1週間。
終業式の日、雄大が教室に迎えに来た。
「ちょっと、由依!望月センパイだぁ♡
ゆぅ、って何よー!」
すぐさま私の隣によって来たかおりに、少し複雑な心境になりつつも雄大の元へ行く。
「まって、まだ準備終わってなくて──「望月センパイですよね?
あたし、由依の親友のかおりですぅ」
私の言葉を遮って雄大に自己紹介を始めるかおり。
「ん?あぁ、ゆぅから話聞くよ。いいこだって。
ゆぅがいつもお世話になってんね(笑)」
「ちょっと、あんまり色々言わないでってば…!」
「いやいや、こちらこそぉ♪笑」
「ちょっと二人共!」
「お前は早く準備してこい。今日外食だってよ。」
「え、そーなの?それならおばさん待たせちゃ悪いね。急がなきゃ。」
グサ、と言わんばかりの視線を横から感じてチラリと見てみる。
かおりが睨んでる。
心の声が読み取れてしまう。
『あんた何望月センパイと仲良く話してんのよ、ふざけんじゃないよ。』
やばい。直感でそう思った。
「…っと、とりあえずかおりと話しててよ!ね?じゃ!」
もう一度、チラリ。
『よしよし、よくやった。』
満面の笑みを私に見せるとかおりは、雄大に話しかけ始めた。
…ちょっと距離近すぎないかな?
腕を絡ませようとしてるのが一目見て分かる。
そんなにも雄大に本気なんだ。
なんだか怖くなって私はすぐそばを離れた。

