夜人【ヨルヒト】さん

奥歯を噛み締める。

「はっきり、言った。

何度も……何度も何度も言った。

でもエミカはついてくる……。

気持ち悪くって……耐えられなくなって」

言葉が切れた。

ユキオミは押し黙っている。

その指先から吸殻が離れ、足元に落ちた。

沈黙の重さに押され、トキコは再び口を開いた。


「突き飛ばした」