首を振り、トキコは詰めていた息を吐いた。
上げた視線の先に、転がっているものが見えた。
トキコとぶつかったはずみで、ユキオミが落としたものであろうリュックサック。
開いているファスナーから、懐中電灯とデジカメのケースがはみ出していた。
(…………?)
見つめているトキコに気づき、ユキオミが頭をかいた。
「あー……あのね、俺大学で心霊サークルやってるの。
廃屋とか心霊スポット回って、写真とかビデオ撮って」
言いにくそうに口ごもり、ユキオミは頭をかき続けている。
「でさ、この旧校舎を思い出して……
下見しようと思って来てみたら、君が飛び出してきたって訳」
上げた視線の先に、転がっているものが見えた。
トキコとぶつかったはずみで、ユキオミが落としたものであろうリュックサック。
開いているファスナーから、懐中電灯とデジカメのケースがはみ出していた。
(…………?)
見つめているトキコに気づき、ユキオミが頭をかいた。
「あー……あのね、俺大学で心霊サークルやってるの。
廃屋とか心霊スポット回って、写真とかビデオ撮って」
言いにくそうに口ごもり、ユキオミは頭をかき続けている。
「でさ、この旧校舎を思い出して……
下見しようと思って来てみたら、君が飛び出してきたって訳」
