夜人【ヨルヒト】さん

哀しげな瞳と、視線がぶつかった。

全身をびっしょりと濡らした、見知らぬ男子生徒が立っていた。

白く透き通る肌には生気がなく、整った顔立ちとあいまって作り物めいた硬質さを醸し出していた。

不思議と恐怖を感じず、トキコは目の前の人物を凝視した。

血色のない唇が、ゆっくり動く。

「トキコさん……」

「…………? 誰……?」

「……お友達を、助けに来たんですね……

旧校舎に、一人で……」

声に、哀れみが混じる。