夜人【ヨルヒト】さん

(やだ……もうやだ……)

悲鳴さえも、荒れる呼吸に阻まれて上げることができなかった。

床に落ちていたトキコの携帯が鳴りだした。

『夜人さん夜人さん夜人さん』

自動で再生されたムービーが、ざらざらした音で音声を響かせる。

トキコの歯が鳴った。





びしゃり、と水音が響いた。