夜人【ヨルヒト】さん

「ちが……勝手、に……」

やり取りを聞いていた夜人が、顔を背け、目を閉じた。

「そうね。勝手に死んだのは私。そしてあなたは」

いきなりエミカの顔が目前に迫り、サナミは息を呑んだ。

血と腐臭が漂ってくる。

「殺されるの。あなたが追い詰めた人間に、追い詰められて」

きりきりと歯を噛み締める音が、サナミの耳に刺さる。

頭が脈打つように痛み始める。

「ねえサナミ、因果応報って知ってる?」

エミカの姿が再び消え、瓶を持った手が眼前に近づいた。

硫酸のラベルが目に入る。

「…………!!」

「やったら、やり返されるの」