夜人【ヨルヒト】さん

「夜人さん」

エミカの冥い目が、サナミを見つめる。

「やって」

頷き、夜人は右手を振り上げた。

メスが鈍く光る。

どす、と鈍い衝撃がサナミの首に伝わった。

同時に全身の力が抜け、サナミは膝を床についた。

夜人に右手一本で吊るされるような格好になる。

「…………!!」

身体が動かない。指先すら動かすことができない。

急に酸素が薄くなったように感じて、サナミは喘いだ。

「神経に傷をつけた」

夜人の声が、淡々と語りかける。

「首から上以外は、機能を失った。君はもう動けない」