「ありがと、藤宮くん。」
「いや、別に大したことじゃないよ。
俺の事「藤宮くん」って呼ぶんだなっ?」
「え、馴れ馴れしかった?…ごめんね。」
(うわ、失礼だったのかな…)
「藤宮くんとか全然馴れ馴れしくないだろ笑
てか下の名前とかで全然構わないけど。
名前、なんて言うの?」
「…古川 輝笑って言います。」
「おう。なら輝笑、これからよろしくな!」
藤宮く…龍矢くんはニッと無邪気な笑顔で笑った。
その笑顔にドキッとする私がいる。
(待って…き、輝笑って呼んだ?!
これから呼び捨てで呼ばれるの…?)
そんなこと考えていたら、だんだん恥ずかしくなって顔は真っ赤になり下を向いていたら、龍矢くんが慌てた様子で
「輝笑?
顔赤いけど、熱でもあるのか?!」
「え、ないない!
夕日のせいじゃないかな?」
(時間帯が夕方で良かった…)
それよりも何より、龍矢くんが鈍感だったことがおかしくて笑いをこらえていた。

