(…そんなこと言わないで。)
(それになんで抱きしめてるの…?)
「ごめん、いきなりこんなことして。
でも輝笑ほっとけなくて…」
そう言うと、さっきよりぎゅっと抱きしめられた。
(なんでこの人はこんなに優しいの…?)
頭の中に色々な疑問が飛び交う。
でもそれよりも、力強く抱きしめられたことへの安心感がすごくて、さっきまで我慢していた涙が流れてしまった。
声を殺そうとしても我慢出来なかった。
「…た、龍矢くん、ご、ごめんね。
4人で、話してたの、見てて…す、すごく、場違いな気が…しちゃって。」
「そんな、場違いなわけないだろ!
でも、俺らが無神経なことしたからそう思ったんだよな…輝笑、ごめんな?」
龍矢くんが力強くはっきりした口調で、最後には優しい口調で謝った。

